この春にペットを飼い始めた方もたくさんいらっしゃると思います。
暫らくの間はペットに振り回される日々が続くことでしょう。なんであれ家族が増えるという事は悩み事が増えるという事でもあります。またお家に来たばかりのペットの方もストレスがいっぱいかかっています。
だいたい、ご家族に慣れるまでおよそ2週間といったところではないでしょうか。
実はこの2週間が一番体調不良を起こしやすい時なのです。原因はマチマチですが、一番多いのが睡眠不足からくるものが一番多いですね。仔犬や仔猫は昼間でも寝るのが仕事ではないかという位よく寝ます。これが飼い始めたばかりの飼い主さんからしてみると、具合が悪くて寝ている様に見えるんですね。
これが悪循環の始まりになります。確かに最初家に来たばかりのペットは興奮していますので、ほとんど寝ません。初めて見る環境と自分を見て喜んでいる人達の姿を見て好奇心いっぱいです。これが一日続くとぐっすり寝てしまう訳ですが、その姿のギャップから死んでしまった
のではないかと心配になって起こしてしまったという話をよく聞きます。これは絶対にやめて下さい。せっかく休んで体力を回復しているのに起こされてしまうと
だんだん弱ってきてしまいますし血糖値も下がってきます。
こうなると食事を摂らなくなったり、下痢を起こしたりします。
これで様子を見ているとさらに状況が悪くなってくるのです。 ペットの中ではいろんな事が起こっています。
まず抵抗力が下がってきますからペットの中にいる悪い菌たちが活発に動き始めます。それに伴って普段は共生している寄生虫たちが暴れ出します。
ここで必要なのは細菌や、寄生虫に対処しながら体力の回復をはかることなのですが、このタイミングを放置して しまうと回復不能な状況に陥いり、入院して点滴等を行わなければならなくなります。
先日ロイヤルカナン社の獣医師のセミナー内でのお話ですが、東京都の獣医師に仔犬・仔猫の来院理由をアンケートしたところ仔犬の場合2ヶ月未満はケネルコフ(風邪ですね。)2ヶ月を過ぎるとコクシジウム等の寄生虫による下痢や、細菌性の下痢が一番多く、仔猫も
比率的には風邪の割合が高くなるぐらいでだいたい犬と変化はなかったというデータが出たそうです。
すべて別々の病気に見えるのですが、ストレス等で免疫力が低下した時に発症しやすいという点では同じなのです。ストレスがかかっているかは飼い主さんにはまだ判断
ができません。ですからせめて2週間の間は時間を決めてご家族だけで接して下さい。自分が寝たい時に休める環境がペットにとっては一番ベストなのです。
それと仔犬は好奇心いっぱいに口に入るものはなんでも試してみます。
ボタンやマヨネーズのキャップやスポンジ等の誤飲事故も以前ありました。足元には十分注意して下さい。あと肩に足を掛けさせない事。あまりピーンとこないかもしれないのですが、骨折事故の多くが
肩に登って落ちたケースなんです。
とにかくペットも人もお互いによく慣れるまではあまり強端に接触しないことをおすすめします。
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