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"無駄吠え"について今回は考えてみたいと思います。これについてはまず理由から考えなければいけません。
だいたいパターンがあると思うのですが、それによって対処の仕方がかなり違ってきます。
まあ犬ですから吠えるのは当然とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、現在こういった騒音に対しての法律等の規制は厳しくなっていますし、ご近所付き合いのトラブルを招く原因にもなりかねません。
まずは無駄吠えをする犬にならないようにするポイントからお話ししたいと思います。
本来動物というものは無意味に鳴くことはあまりありません。声を立てることは自分の存在を周囲に示す行動ですから、危険を仲間に知らせたり、求愛のためだったりすることがほとんどです。
無駄に鳴くことは他の動物に正確な自分の場所を教えてしまうことになりますからこれは自殺行為になります。
通常ペットで飼われている犬たちも新しいオーナーのもとに来たばかりでは、あまり鳴きません。小さな仔犬のうちは親や兄弟と離れてさみしいために鳴いていることがありますが、これもだいたい30分くらいです。大事なのはこの状態の時に絶対にこちらから手を出さないことです。「さみしくて鳴いているんだからかわいそう」と思う気持ちもわかりますが、犬からしてみると"鳴いたら来てくれた。鳴けば次も来てくれる"と学習してしまいます。
このまま成長してしまうと家から人がいなくなると鳴き止めない犬、また家族が家の中にいる気配があると外で吠えている犬になってしまう訳です。この場合吠えることが完全に欲求から起因していますし、罪悪感を持っていません。こういうタイプの子には"鳴き止め首輪"をおすすめしています。それがいけない事だと教えるためには現行犯でしからなければいけないのですが、だいたい飼い主が現れると鳴き止んでしまうのでそれからしかってもあまり効果がありません。
そうは言ってもあまり体罰を使うのは好ましくありませんので刺激臭や視覚に訴えるアボアストップをオススメします。
さて次に問題なのは仔犬の時にはほとんど鳴かなかったのに成犬に近づくに従って鳴き始めたというタイプの犬です。
このパターンにあてはまる犬は家の中で飼育されている犬に多く、それまではすごく飼いやすいと思っていたというオーナーの声をよく聞きます。この原因は小さなうちに家の中だけで周りの社会との関係が希薄だった犬によくあてはまります。
飼い主が家庭にいる時は強気に吠えかかっても、いない時には全く声も出さないというのが特徴です。
この子にとっての社会は家庭の中でしかないため、来客者等に恐怖を感じているのです。
まだ2才未満であれば少しずつでも他の人、犬とコミュニケーションを取らせることでいくらかずつ状況は好転します。
しかしあまり年令がたってしまった場合は逆に悪化するケースもあります。そうした場合は最近獣医さんのところに問題行動に対して有効な薬もできたそうなので相談してみてはどうでしょうか。
最後になりますが、どちらのパターンに対してもいえることですが、ほんの少し愛情のかけ方を間違えたことがこういった結果に結びついた訳です。今から犬を飼いたいと思う方は充分留意頂ければと思いますし、今悩んでいる方も早目にご相談頂ければと思います。
人間と動物がよく相手のことを理解しあえることがこれからのよい社会造りにつながるのではないでしょうか。 |
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