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人間と同様に、犬や猫もその年齢によって必要とされる栄養素は異なります。
現在飼育されているペットがいつまでも健康で長生きしてもらいたいというのは皆様共通されている点だと思います。
今回はそのヒントになるかもしれないお話をさせて頂こうと思います。

今までに何度かペットの喜ぶものを与え続けることが健康であるということには無関係であり、むしろ成人病になりやすいということには触れてきました。
逆にちょっとした工夫だけで老化を遅くすることもできます。
個人差はありますが老化は必ず訪れます。
けれども遅くなれば遅くなるほど外見的だけではなく内面にも表れてきます。
今回はその辺りを中心にお話を進めましょう。

現在様々なメーカーがレギュラー・プレミアム処法食といったペットフードを作っています。
処法食というのは病院で扱われている治療のための食事であり、健康なペットのためのものではありません。
むしろ逆効果になることもありますので、獣医師によく相談しながら使用することをおすすめします。
今回は一般的に総合栄養食と呼ばれているものについてだと思って下さい。
このところ、プレミアム・レギュラーを問わず、ライフステージ別のフードがかなり増えてきました。
表示の仕方がまちまちで良くわからないという方も多いので、一例を上げると幼犬用(パピー・グロース・ジュニア)幼猫用(パピー・キトン)成犬・成猫用(アダルト・メンテナンス)老犬・老猫用(シニア・マチュア)といった具合です。
日常お話していて思うのですが幼犬・幼猫から成犬・成猫のフードに切り替えるタイミングはかなりの方が気にされているのですが、シニアという響きには何となく抵抗があるようです。
逆に「まだ元気だ!!」と不機嫌になる方もいました。
多分その方の中のイメージは歯が抜けて、目も耳も具合が悪くなってきて、元気がない様子を考えていたのかもしれません。
ですが、フードの老犬用というのはそうならないためのものなのです。

先程お話の中に出したヨボヨボな状態では食べても効果は期待できませんし、歯が弱ってしまえば食べることが出来ません。
平均的にメーカーが表示してあるシニアの使用開始時期は大型犬は5才、小型犬が7才猫も7才という具合です。
健康に問題がなければ大型犬で15才、小型犬、猫ではシニアを食べる時間が一番長い訳です。

では何が成犬・猫用と違うのでしょうか。
この点は各社工夫をこらしていて、手法はまちまちですが、高タンパク・低脂肪・関節対策・腸内細菌の活性化などが柱とされているものが多いです。
当然の事ですが、これらの作用は長期的に使用することではじめて効果が表れますから早目に切り替えたペットの方がその恩恵に与れるという訳です。
高タンパクで内臓の老化を抑え、低脂肪で肥満を予防し、腸内の細菌バランスを整えて癌の発生を予防するという行為は人間に置き換えても中高年時からが有効でしょう。
生物には必ず老いがやってきます。
幸せな老後のためには早くから備えておくことが大切ですね。
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